GORIFULL 041 | 肚落ちなんて後回し Draw-first-Gut-later!

ゴリ姉に言わせといてアレですけど、かつての私は「肚落ちする」とか「腑に落ちる」という言葉が苦手、というかよくわかりませんでした。

この言葉を聞くたびに、ちょっとイラッとしていた時期もありましたから、そのくらい、頭でっかちな人間だったのでしょう。

自分の感覚、感情、本音とつながる、外界に晒すなんて、自分の内臓をひっくり返して表に出す=死を覚悟するのと同じくらいだったのですが、今は案外平気です。

そんな私が、片っ端から描いたゴリラを暴露しているというのは、10年前の私が知ったら腰を抜かして驚くかもしれません。  

目次

植物は肚を晒して生きている

デイビット・モントゴメリーの『土と内臓』という、なかなかキョーレツなタイトルの本がございまして。そこに「植物の根っこは、人間の腸をひっくり返したようなもの」という話が出てきます。

植物が根(根毛)で微生物や栄養を取り込む仕組みと、人間の腸(柔毛)で栄養と微生物(腸内細菌)を取り込む仕組みが非常に似ている、という話なのですが、植物は自分の内臓=肚を、外側に晒さなければ、生きていけません。

「発酵」にまつわる本も好きです


どれほどの覚悟で、いや、植物に「覚悟」という概念はないのかもしれませんが、それが生きるために不可欠、当たり前なんですよね。

一方の人間はというと、小腸の柔毛も、肚を晒さなくても「生きる」ことができてしまいます。生きることができてしまうがために、心身の健康にとって大切な、微生物たち、外界との関わり合いや協業が、どこか希薄になってしまうこともあるのかもしれません。  

肚オチ」には段階と時差がある

たとえば絵を描くということも、最初からゴリラにたどり着いたわけではありません。 最初のきっかけは昨年の夏。こっちゃんとお絵描きのワークショップでマッキーで描く楽しさ、ドローイングの魅力に、半ばとり憑かれるようにして描きはじめました。

でも、ゴリラはマッキーで描ける気がしなかった。

せっかく久しぶりに上野動物園に行って「ゴリラを描きたい!」そう思ったのに、マッキーでは描けそうにない。そんな壁にぶつかったときに、「逆さま描き(Upside-Down Drawing )」という方法に、再会しました。逆さま描き自体は、絵を描く人界隈では割とよく知られている方法なので、はじめてではなかったんですが、逆さま+αのエッセンスを教えてもらったことで、

tomokobito

これならゴリラも描けそう!

そう思えたのであります。

そこからはまぁマッキー、ピグマペン、面相筆と次々な道具を試していきました。

しかしながら、正月に面相筆で描き上げたモンタ君ですっかりヘロヘロに。

マッキー・面相筆・ピグマ

描きたいけど、描けない・・・

一時停止状態になったタイミングで、ず〜っと作品をつくりつづけているお二人の方と出逢いまして、その人たちがおかしなことを言ってたんですよ。

・朝起きたらとりあえずテーブルの上に紙とペン
・歯磨きと一緒

とかなんとか言われたのであります。

あったりまえですけど、そんな話が最初から「腑に落ちる」はずがありません。
自分の肚に聞いたところで、

SIRI

よくわからないけど、やってみれば?

という回答しか返ってきません。
なんて冷たいのでしょうか。わたしの肚なのに。

肚落ちなんて後回し。でも、ゴリフルはこれからも続いていく。

そんなこんなではじまった、ゴリフル=万年筆ドローイング
あえて「7分で描く」という時間制限を設けたことで、毎日続いています。

なんで7分なの?

そもそも、なんで7分になったのか

これは、単純な理由でして、3分だと短くて、15分だと毎日続けるハードルが上がるから。
7分ならスキマ時間でできるし、そこそこのボリュームを描ききれるので、やった満足度も高くなるんです。

何でもそうなんですけど

今日もやったったぜ!

って「自分で思える」ことって、めっちゃ大事なんですよ。

ヒトがどう思うかは関係ありません。
「今日もやれた」という実感が自分に貯まることの方が100倍大事なのです。

その意味でも、私は「A6のほぼ日手帳」というツールを選択したのは良かったなって思います。なぜなら、やった記録が日付と一緒に残って、可視化されるから。目に見えない経過って、「コレほんとに、やってて意味あるのかな?」って途中で不安になりますよね。

なんでもそうですけど、大抵のことは、自分で「変わった」と感じられるまでにはタイムラグがあります。3日で劇的ビフォーアフターなんて起こったら、ちょっと「劇薬」みたいで怖いですよね。自分でも「変わった」と感じられるところまで続けることが、第一のハードルです。

ノートとドローイングの線は、嘘をつきません
毎日ちゃんと「今日もやったね!」って言ってくれます。

私は、ほぼ日手帳(Planner)という、ちょっぴりお高い手帳を偶然選択したことで、あとには引けない状態にしたのも、功を奏しているっぽいのですが、同じA6サイズでもう少しリーズナブルなものを選ぶなら、無印の30ページ綴りのノートもいいですよ(100円です)。

ちょうど30ページなので、「1ヶ月やったぜ!」って記録がわかりやすいし、方眼も無地もあります。サイズのラインナップもB5, A6, A5と豊富ですしね。自分に合ったものを選びましょう。

意志なんてものは存在しないぜ。

私はハナから自分の意志力なんてものを、まったく信用していないので、さっさと自分にできる仕組みや仕掛けを考えます。よくダイエットをする人は、人に宣言するといいよ〜なんて言いますよね。あれは人に宣言することで、後には引けない「仕掛け」をしているわけですが、それはちょっと脅迫めいていて嫌だな〜と思う人は、自分で自分を鼓舞できる仕掛けを考えましょう。できれば、「続けなきゃいけない」じゃなくて、「思わず続けたくなってしまう」仕組みを見つけたいところです。

というわけで、今日のゴリフルはいかがでしたでしょうか。
「肚に落ちない話」だったとしても、とりあえずやってみることで見えてくる世界があるかもしれませんよ!

それではまたお会いしましょう。

TOMOKO

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この記事を書いてる人

TOMOKO|異才編集者|偏りを魅力と価値に編集する人

ゴリフル|GORILLA FULLNESS 連載中
ことばをもたないゴリラの世界を手がかりに、AI時代のことばと生きる感触を問い直しています。

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