さて、今日は「思考や言葉が吹き飛ぶ描き方」についてお伝えします。
じつは、GORIFULLのゴリラたちってちょっと特殊な描き方をしてるんですよ。

そのひとつが「逆さま描き」です。
手帳もゴリラの写真も逆さまにして描くんです。
ゴリラだけじゃなくてEXTRAシリーズのこっちゃんの絵とか、ぜんぶ逆さまにして描いてます。

「逆さま描き」自体は、絵を描く人たちの間では割とよく知られている手法で、B.エドワーズ女史の本にも出てきます。自分でやってみたい方は本を参考にしてやってみてください。
逆さ描きの魅力とは?
逆さま描きをすると、自分の思い込みにとらわれず、線や形だけを追うことになります。
なぜなら、左脳の知識が役に立たないから。
見る→描く。
これをひたすら繰り返すうちに、左脳のおしゃべりが消えていく。
今、自分がどこを描いているかわからない。
このくらいがいい状態で、逆さま描きが機能しているときです。
線から炙り出されるのは言葉だけじゃありません
文章を書くとき、「あ、これ書こう!」と思っても書き出す瞬間から消えていく…
そう感じたことはありませんか。
自分の感じたことと、ことばの距離をどれだけ縮められるかで、文章の熱量や温度は変わってしまいます。でも、大抵のオトナは左脳さんをガシガシ働かせて生きています。
言語化しようと思うと、いろんな知識、経験、記憶、他人のことばも簡単に入り込んでくる。
感じていたことと、ことばの距離は遠ざかるのは、自分の感じたことでも、考えたことでもない、余計なものがいっぱい詰め込まれるから。そこから不要なものを濾過するのは、言語化のテクニックじゃありません。感受性です。
逆さま描きは、見る→描くを直結させて、思考や言葉が介入するスキをなるべく与えないようにします。ズレる余地を極限まで小さくして自分の感覚で捉えたものをダイレクトに線に描き起こす。
出来上がった絵を見ていただくと、きっと面白い発見がありますよ。
ここでのポイントは、上手いか下手かじゃなくて、純粋に描かれたものをただ見ること。
描かれたドローイングから拾い上げられるのは言葉だけじゃありません。
その人の個性、感性、世界観も線にはあらわれてしまう。
これも、ドローイングの醍醐味のひとつです。
わからないものが心を捉える
先日、糸井さんもほぼ日の投稿で
「わかるもの」は、もう力を持たないんじゃないか。って書いておられました。
左脳は、わかるものに寄せていきたがります。AIもそうです。
それが悪いってことではなくて、生きていく上でも、コミュニケーションする上でも、「わかる」っていうのは、ものすごい安心材料になるからです。
AIがこの勢いで発達したのだって人間が「わかりたがり」だからでしょう。
でもね、心がくすぐられるすてきなものって実は「わからないもの」の中に潜んでると思いませんか?
それを掬い上げられるのは、頭でっかちなリクツじゃなくて、やわらかな感受性です。
そんな感受性に触れてみたい。
そう思われた方は、こちらでお待ちしております。

